コラム

すまいる歯科様 / 愛知

レビュー

道具、スタッフ、院長の基準を変えてくれました。

愛知県岡崎市すまいる歯科 院長 山村洋志明先生に、実際に職場環境デザインを取り入れた感想をお話いただきました。導入のきっかけから、導入後の変化までお話いただいておりますのでぜひご覧ください。

導入プログラム:職場環境デザインベーシック研修
効果: 仕事効率がよくなった。院長自信がストレスがなくなった。

Q:医療環境整備を取り入れようと思ったきっかけは何ですか?

歯科の場合は道具の種類が多くてですね。1ヶ月か2ヶ月に1回しか使わないような、そういった組み合わせの器具などもありまして。
ただ、それをなくすわけにもいかないので、すぐ手に取れるところに置いておかなければならず、どうしても収納が煩雑になりやすいんです。
すぐ出てこなければいけないのだけれど、毎回使うわけでもない、というようなものが結構あるので、毎日必ず使うものとの区別があまり上手にできていないという状況にありました。
そうすると、新しいスタッフが入ってきたときに教えることも難しくなってしまいます。
そのため、そういった部分を含めて、なんとかうまく収納できないかなという悩みは根本にありました。

Q:医療環境整備を知ったきっかけを教えてください。

知り合いの歯科の先生から、実際に「杉田先生に入っていただいていてすごく良かったよ」という話を聞かせていただいたのがきっかけです。
僕自身が収納や片づけということが、ちょっと苦手なんです。
良く言われることですが、トップの性格が組織全体に反映されやすいという現象があります。
そのせいか、収納や片付けというものは、うちの院全体としても苦手な部分でした。
これはなんとか変えていかなければならないなと思っていました。

Q:医療環境整備を取り入れて、どのような変化がありましたか?

優先順位の高いものを一番近くに置くという考え方で、どうやって優先順位というものをつけていったらいいか今までわかりませんでした。
そのため、キャビネットひとつにおいても、いつも使うからすぐこの場所にあってほしいという、その概念がなかった。
元々この位置にあるものは何の理由もなくてもここでいいと。

例えば、このマウスがここにずっとあったとして、ここにマウスが置かれていれば、ここにマウスパッドがあって、ここにキーボードがあっていう風に。
それが例えこのディスプレイから離れていたとしても、不便であったとしても、ずっと十何年それでやってきたので、それが基準となってしまっていました。
しかし、杉田先生に入ってもらってからは、ディスプレイに一番近いところでマウスとキーボードを使うにはどの位置がいいのかというような発想になった。
全体としても、スタッフのみんながこの考え方に慣れてきて、理解できるようになってきたかなと感じます。

Q:実際に運用してみていかがでしたか?

以前と比べれば、全然違います。
今までは4つ必要であれば、全てが1か所に置いてあったので、そこへ取りに行っていたんです。
もちろん、スタッフみんながそこに全てあるのは知っているので、一見わかりやすく感じるんですが、遠いんです。
使ったあとに元に戻すというのができなくて、どこかに置いたままという状態になってしまっていました。
今は、使ったあと定位置に戻しやすいよう考えられた場所に、その4つは分散して収納されています。
最初はそれぞれの収納場所を覚えるのは大変かもしれないですが、一回覚えてしまったら問題なく、使ったら定位置に戻すという流れができています。
そのため、結果的には今の方がわかりやすいと感じています。

Q:院長先生が一番メリットだと感じたのはどのようなことですか?

何がないのか、すぐにわかるようになりました。
例えば、以前は1か所に4つ置いてあったので、その1つがなくなって3つになっていても、3つあればいいかなと思っていました。
しかし、今だったらそれが4つに分かれて収納されているので、1つないと「なんでここにあったものがないんだ?」という話になる。
何が紛失しているのか、何がなくなりやすいのか、明確になりました。
そうすると、スタッフみんなの意識も変わり、きちんとしなければと考えるようになった。
やはり歯科器具はひとつひとつが高いものなので、そういった意味でも、ありがたいなと思います。

Q:スタッフさんに変化はありましたか?

物を探す時間が明らかに減少しているように感じます。
効率よく日常のオペレーションをまわすことができるようになりました。

先ほど言った通り、4つまとめて置いてあるのはわかりやすいけれど、遠くてもそこまで取りに行かなければならない。
そうすると、取りに行くまでに時間がかかるため、それを待っていることでイライラしてしまうこともありました。
今は、近くにある場合、僕ひとりでも取りに行くことができます。
そういうところで、ストレスが少なくなったと感じますね。

Q:医療環境整備をプロに依頼するメリットは何ですか?

例えば、疲れが溜まっていたら、滋養強壮剤を飲むと思います。
少し熱が出たら、風邪薬を飲む。
でも、その熱が40度になって、数日続いたら近くのかかりつけの医院に行く。
そこで、肺炎かな?何かおかしいぞ?という風になれば市立の医院に行く。
そこでも、さらに重篤な症状になれば、国立の病院や東京の病院に行くだろうと思う。
すなわち、自分のステージによって選ぶ先というのを変えていかなければならないと思うんです。
自分が非常にひどい状態なのに「いやいや、かかりつけの先生を信頼してますから」では駄目。
自分のステージの変化に応じて、その場所と方法を変えていかなければいけないと思います。

スタッフ3人くらいでやっているということであれば、収納する個数も多くないですし、「収納の方法」のような本を見てやればいいと思うんです。
でも、今は約120人くらいの患者さんがいらっしゃって、スタッフも34~5人となってきているので、やはりそのステージが上がってきていると思うんですね。
そうなってくると、もう本を読んだだけの自分の知識だけでは何ともできない。
やっぱりお付き合いする相手を変えていかないといけないなと感じました。
我々にとっては、もう自分たちでどうにかできるステージではないと思っていたので、杉田先生のお力を借りることになりました。

 

統一された概念があれば、崩れたときにもう一回立て直しやすい

ひとつの考え方を実行して実践して継続していくっていうのは、そんなに簡単な話ではないんですが、その元となる「こうやっていきましょう」という概念は、スタッフ全員に伝わったかなと思います。
スタッフにそれぞれ綺麗に収納する能力があったとしても、バラバラな考え方ではぐちゃぐちゃになってしまいます。その一瞬は綺麗なんですけど、すぐに駄目になってしまう。
でも、みんなでこういう風にしましょうっていう統一された概念があれば、崩れたときにもう一回立て直しやすい。

いつも綺麗にできればそれが一番なのですが、日々たくさん患者さんがいらっしゃるので忙しく、なかなか難しいこともあります。
もちろんそれに対して、片付けだけをする人が何人もいれば、綺麗な状態を維持することも可能かもしれません。
でも、やはりスタッフみんなにいろいろな役割があり、いくつも仕事を抱えながらということになるので、崩れていってしまう。
でも、その崩れてしまったときに、どのように立て直していくかという基本を教えていただけたので、
これからはいかにその崩れる回数を少なくしていき、高いレベルで運用していけるかというところがポイントになっていくと思います。

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